2016年7月17日日曜日

北入り玄関 W-02「暮らしに合わせた間取りを考えたい」

概要
床面積 |1階・20.0坪 2階・15.0坪
延床面積| 35.0坪 車庫5.25坪
玄関方向|北入り玄関 No.W-02

コンセプト「暮らしに合わせた間取りを考えたい」
主な特徴
動線計画|ガレージ|子育て世代|将来に備える|

西側に駐車場や車庫を設けると東側空地が狭くなりますが、住宅が建てこみ東側の日差しが期待できない敷地であれば、西側に車庫を配置して東側の採光を住まいに取り込む、このようなレイアウトの間取りも検討すべき。

1階平面図 No.1

この間取りのように独立性が高い和室は、落ち着いた雰囲気になります。それは子育ての和室というより、精神的なゆとりや、落ち着きのある雰囲気を求める空間で、来客時の応接室としての機能を希望するご家族向きでしょう。

さらに広めのウッドデッキ(濡れ縁)を設ければ、そこに回遊性の動線が生まれ、居間と和室のつながりが強く感じられ、晴れの日などは子供たちが走り回る様子が思い浮かびます。

ウッドデッキ一つでも部屋の雰囲気や使い勝手が、ガラッと変わるところは、間取りの怖さでもあり、いろいろな方向性から考える必要を痛感する。

将来に備え計画する

このように独立性の高い部屋が一部屋1階にあれば、もし万が一にも2階の寝室へ上がれなくなる体調不良に見舞われたとしても、大きな改装をすることなく、この和室を寝室として利用することも可能になる。
もっと積極的に将来の体調も見越した計画をするのであれば、トイレと洗面の間は壁でなく簡単に取り外せる建具で仕切り、水まわりを一部屋として利用できるようにしておくと、車椅子でも楽に動き回れる計画となる。

+αを住まいに求める

気持ちよく暮らす住宅、動きやすい住まいに加えて、人生を豊かに趣味を楽しむ暮らす。もっと多くのことを間取りに求めたい。

この間取りで車庫と和室の関係を例にしてみる。No.1のように両室を接することで、いつでも室内から愛車を眺めることができるようになる。また、施錠方法を工夫すれば、室内からでも車に乗ることも可能になる、これは子供や体調不良の方がいるご家庭には便利でしょう。
1階平面図 N0.2

一方で、もっと家族の空間を広く感じさせ積極的に風通しや採光を得たいと希望されるようでしたら、No2のように和室と車庫の間に坪庭を設ける方法もある。小さな空間だが坪庭を設けることにより、暮らしを豊かに演出し、さらには居間の風通しも良くなり視線も抜けて部屋が広く感じることができるようになる。


2階

この間取り案は車庫と和室、浴室一部が下屋として計画しているので、2階はどちらの間取りにも対応できます。

子供室を寝るだけの個室と考えるなら、7.5帖の広さを2室にした少し狭い空間ですが、子供室とは別に独立した勉強部屋を設けているので、子供の空間としては十分ではないでしょうか。
2階平面図 No.1
2階ホールの一部をスタディーコーナーに利用する方法もあります。しかし、ホールの一部を勉強部屋にすると落ち着きには欠ける。本来なら勉強部屋は北向きの部屋が理想です、もし北側に書斎や勉強部屋の空間をとれなければ東向きであっても全く問題はない。

寝室のプライバシー

ご夫婦には子供に聞かせたくない話や見せたくない姿もあるでしょう。そのような意味でも、ご夫婦の主寝室は住宅内で最もプライバシーを必要とする、逆に言えば主寝室以外にプライバシーはいらないと言ってもよく主寝室は子供達の就寝ゾーンと離して計画したい。
2階平面図 No.2

住宅の規模によっては隣接せざるをえない場合もあります。どちらにしてもご夫婦のプライバシーを守るには、寝室に前室があるとより落ち着いた部屋を実現しやすく2階No2の間取りのようにWICを前室として使う間取り計画もある

2階ウッドデッキ


寝具類を干すために2階にベランダを希望される方が多く、住宅会社では防水工事をしたベランダを提案されます。時には1階居室上にも平気でベランダを設置しているようですが、いくら新築時に排水管の防露対策や、防水工事を怠りなく施工しても、経年変化の劣化や地震時の揺れ、変形により防水が亀裂して雨漏りの発生を引き起こす可能性は拭いきれません。


その可能性を取り去るには、安易なベランダは止め計画的な2階ベランダの設置をお勧めします。例えば、この間取り1階No2であれば和室の屋根高さを調整し、屋根上にベランダを設けると将来の漏水対策にも有効だ。

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