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2016年8月4日木曜日

西入土地・S-04「家族と夫婦・自然との対話を大切にする家」

概要
床面積 |1階・18.5坪 2階・14.0坪
延床面積| 32.5坪
玄関方向|西入り玄関 No.S-04
コンセプト「家族と夫婦・自然との対話を大切にする家」
主な特徴
|小さな家|魅力的な動線計画|土間がある家|自然の近くに暮らす|
|暮らし趣味を楽しむ家|夫婦の生活と間取りを考える|


間取りはとてもシンプル。
建築界の三大巨匠の一人、ミース(Mies van der Rohe)曰く「Less is more.」と格好いいことを言うつもりはないが、シンプルにまとめることは、そう簡単なことでもない。

敷地全体を住まいと考え、季節を感じ、庭の緑を楽しみ、ひろびろと暮らす、遊び心満載の「コンセプトプラン」だが、その考え方はみなさんの間取り作りに役立つはず。
1階平面図

この間取りを基本に、ご自身の暮らし方に合わせ家庭菜園やガーデニングを楽しみ自然と共に豊かに暮らす自分なりの間取りを創造していただきたい。

四季折々に恵まれた気候風土の中に暮らしてきた日本人は、自然の恩恵を巧みに生かし、自然を住まいの中に取り入れ、豊かな自然を楽しむ暮らしを善としてきた。

この間取りは北西方向から南東方向へ空間が広がり、庭も室内空間の一部に感じられるようにレイアウトした。さらに、1階は屋外も含めてトイレ以外は全ての部屋を回遊性動線でつないでいる。

みなさんが、この間取りを見て気になるといえば、収納力と浴室の動線だろう。収納は心配することはない、居間にある壁面に収納物に合わせた奥行きの収納棚を設ければ問題なく、玄関収納を希望するなら玄関を東西方向へ少し広げれば良い。

開放的な浴室も居間からは見えない、家族の暮らし方により様々であるが、家族同士で裸姿を気にせず暮らすことも悪いことではない。
何も裸を見せ合って暮らすと言っているのではなく、
「おかあさーん。明日のお弁当には卵焼き入れてねー」
「連絡するの忘れてた、誰か私の携帯電話持ってきてー」
などと入浴中でも会話できる方が楽しい、時には家族に自慢の喉を披露するのもいいだろう。また入浴中の家族の様子がわかる方が安心していられると、コミュニケーションを大切にする暮らし方もある。

家庭菜園やガーデニング、緑に近く家族とのコミュニケーションを大切にする間取り。

家族が同じ時を過ごすリビングを広く取り、子供室は就寝する部屋と考えれば、それぞれ4.5帖もあれば個室に机を置いても大丈夫、それまではリビングを学習の場として使う方が良い。
2階平面図


夫婦の主寝室はWICを前室として、ここを通って部屋に入る。もちろん住まいの中で唯一、プライバシーを必要とする夫婦の空間は夫婦が一体となって子供達に向き合う作戦会議が開かれる、それには子供達が寝静まった夜のコミュニケーションが欠かせない。

西道路間取り・C-04「夏のダイニング・冬の食堂」

概要
床面積 |1階・20.0坪 2階・12.0坪
延床面積| 32.0坪
玄関方向|西入り玄関 No.C-04

コンセプト|「夏のダイニング・冬の食堂」
主な特徴
|動線計画|暮らしと趣味を楽しむ|自然の近くに暮らす|季節を楽しむ|

建物中央付近にアイランドキッチンを置き東側に水まわりを配置した間取り。浴室は乾燥しやすい南側を選んだ。
1階平面図
日本の暮らしには季節ごとにしつらえを替え、心地よく過ごす風習があります。これは単に心地よさを求めるだけでなく、年中行事の一つとして、暮らしに変化を与え新たな気持ちで季節を送るイベントの一つであったともいえる。

豊かな暮らしには、このようなイベント「季節のしつらえ」も必要であると思う。しかし最近の住宅は、このような習慣も忘れ去られ室内は季節の変化も希薄になっているように思える。年間を通して同じ室内環境に暮らすことは刺激の少ない、つまらない暮らしへと導いてしまうかもしれない。

夏には涼しい北側にダイニングテーブルを置き、寒い季節には暖かな日差しの中を食事場所に選んでも良く、生活の場所は、ただ一箇所だけに固定する必要もないだろう。

一年中、同じ場所で食事をするのは寂しくありませんか、季節や時間その時々のご気分や来客時などに応じて食事の場所を変えることができる。かといってキッチンからあまり遠くでは不便だ。ご家族の「夏の食堂」「冬のダイニング」さらには、お客様を招いた時でも台所からサービスしやすい位置が良い。

2階平面図


2階は夫婦と子ども二人の家族として主寝室と納戸、子供部屋2室、トイレを設けて床面積12坪の中に納めている。この面積は、上記4人家族が2階個室は主に就寝のためだけと小さく造り、家族共有部分を広く計画する場合の目安となるだろう。

西道路間取り・C-03|「抜群に家事動線が短い家」

概要
床面積 |1階・19.25坪 2階・14.25坪
延床面積| 33.5坪
玄関方向|西入り玄関 No.C-03

コンセプト「抜群に家事動線が短い家」

主な特徴
|動線計画|子育て世代|自然の近くに暮らす|

北東方向に水まわりをコンパクトに集中させ家事動線を短くした。さらに物干しテラスを台所東側に設け、家事労働の軽減を図る回遊性の動線を作り出している。この物干テラスは基本的に外部空間ですが、雨天時や冬期に備え建具を入れる。
1階平面図
台所横のスタディーコーナーは、夕食の準備中でも子供達が学校の宿題をしている様子が見え、少しでも余裕があれば勉強やお絵かきを見て「よくできたね」と褒めてあげられます。
子供達には親に褒められるのが嬉しいものです、小さな頃は親から褒められるくらい嬉しいものはない。子供は親から認められるために、お絵描きや勉強すると言っても良いのではないだろうか。
「子どもは褒めて育てる」「子供を認めてあげることが大切だ」と、よく言われますが、それには親の心の余裕が必要であり、同時に時間的なゆとりと空間的な距離感も必要になるでしょう。

家事は日々の炊事や洗濯だけではない。掃除をしやすい家づくりも重要な問題である。掃除がしやすい部屋の計画には、床にはものをなるべく置かないこと。壁面は凹凸を無くしホコリ黙りを作らないこと。粉塵が舞い上がっても素早く外に排出できること。ハウスダストの原因となるカビやダニが繁殖しにくい環境を作ることです。

中でも一番厄介なお風呂や洗面所などの水まわりは、カビが繁殖しにくい計画が求められる。風通しが良く、日差しがある環境はカビの繁殖を抑え、風呂掃除の回数を減らしてくれるでしょう。それには南向きの浴室や建具を開け放し浴室を乾燥させるレイアウトが望ましい。

家事の軽減といえば、台所を中心にした家事動線の問題が一番に思い浮かぶだろうが、それだけでは家事の軽減にはつながらない。生活全体を考え、最も負担を感じる家事は何か、何も一人で家事をすべてこなす必要もないだろう。家族全体で家事を分担できないだろうか、家族も楽しんで家事をこなす方法はないだろうか、ご家族の暮らしに合わせて解決方法はいく通りもあるのではないだろうか。

「お掃除ロボット」を使うのも一つの方法だが、その性能を最大限に発揮するにはシンプルな間取りに床上に置く家具の点数を減らすインテリア計画も大切である。

家庭内からのゴミ出しも問題である。台所や各部屋からゴミを集めまとめる。これには台所や階段近くにまとめておける場所があれば、家族がそれぞれの部屋から持ってきて、その場所に置いておけば良い区、場所的には階段近くが良いだろう。室内からはゴミを階段下収納に置き、外部からゴミ出しができる。お出掛け前のご主人に上手くお願いするのは間取りのテクニックではなく、あなたの極意。

家事の軽減を図り、時間を生み出すことは心のゆとりにもつながります。子育て世代には心のゆとりが必要。でもお一人ですべてをこなす必要もありません。間取りを考えるときには家族も楽しく協力してくれる工夫を探すことも大切なのではないでしょうか。
2階平面図


2階の間取りは中央に廊下を配し左右に主寝室、子供室をレイアウトしています。この間取りでは風や視線の抜けを優先しましたが、収納力を求めるのであれば廊下の南側は押し入れなどの収納にすべきでしょう。

西道路間取り・C-02|「つながり」がある住まい

概要
床面積 |1階・21.0坪 2階・14.0坪
延床面積| 35.0坪
玄関方向|西入り玄関 No.C-02

コンセプト「つながり」がある住まい

主な特徴
|仲の間|動線計画|暮らしと趣味を楽しむ|子育て世代|自然の近くに暮らす|料理を楽しむ|夫婦の生活と暮らし|

「仲の間」とは「屋外」と「屋内」を曖昧につなぐ日本建築独特の「縁」「軒下」の空間に見立てた「ニワ空間」であり、ここでは「社会」と「家庭」を緩やかにつなぐ「場」として機能させている。友人や知人、ご近所さんが気軽に立ち寄りやすい「広場」と考えても良いだろう。
1階平面図
普段は居間として家族が使う「仲の間」も、食堂と台所の間に小壁を設け、どちらの部屋からも広く感じさせる効果を得ている。加えて小壁を設けているのは、意識的に台所からの距離感を感じさせるためでもあ李、日々忙しく家事労働をされていれば、夕食後のリラックスできる時間は家事を忘れ、のんびり過ごしたいと誰もが願うことである。
台所から離れた空間で、のんびりと映画鑑賞や読書、時にはキャンドルの灯りの中お気に入りの音楽に包まれ、ご夫婦で語り合う良い空間となるだろう。

「仲の間テラス」はまさに「縁」「軒下」の外部空間と内部空間をつなぎ、屋外でも屋内としても使える空間です。お天気の良い日にはここで少し遅めの朝食やバーベキューを楽しみ、夏には夕涼み、秋には七輪を持ち出しグラス片手に秋刀魚をつまみ秋の長夜を楽しむ。その使い方は自由自在その時々や季節を楽しみ、暮らしを豊かに演出する場所です。
虫刺されが気になるようでしたら、南側に網戸を入れると良いですね。また浴室からのバステラスも兼ねており子供達がビニールプールで遊んだ後は、そのままお風呂へ直行。庭でどんなに泥だらけになっても全く気にする必要もありません。

この間取りは、延べ床面積35坪という国内では平均的な新築一戸建て住宅床面積の中で、広々と豊かな暮らしを実現する手法を盛り込んでみました。まず無駄と思われる廊下を省くため、1階で、あえて廊下といえば階段下トイレ前の90Cm角の空間だけです。

家族で使うLDKは、その空間が対角線上にがつながるように配置している。対角線上に抜ける端から端まで見通せる空間は広さを感じさせ、さらにはテラスを設けることで自然と屋外との一体感を感じ部屋をより広く感じさせる。

西入の土地であれば東側に建つ隣家の影響で採光や眺望の多くを期待できないことから、東方向の視線を遮る目的で水まわりを東側に配置して、西側の採光や眺望を取り入れるレイアウトを選んでいる。

2階平面図
2階
主寝室は住宅内で最もプライバシーの確保に気遣う空間です。就寝前には子供たちの様子を見ながら寝室に向かい、WICを前室として寝室に入る長い動線ですが、この動線とWICを子供室との間に配することにより寝室は、よりプライバシーを高めることができます。ここまで必要とされないのであれば、廊下から直接、主寝室に入れる室内建具を設ければ良いです。

2階の子供室を北にレイアウトしているのは、落ち着いた部屋を求めてこの配置にしています。活発に活動するお子さんに育てたいなら子供室は南面が良いですね。

大切なお知らせ・・・
人それぞれの考え方ですが、家族との時間を大切にしたいと願う方、友人知人あるいは地域の方々とのつながりを深めたいと思っている方、子ども達の育て方や夫婦生活のあり方に至るまで、間取りには住む人の意思や考え方を詰め込むこともできます。また、それを表現する力もあると言っても言い過ぎではないだろう。


間取りを考え始める時には是非に建物の性能だけではなく、間取りに潜む力も信じ、より多くのものを求める間取り計画をしていただきたいと願っています。

2016年8月3日水曜日

西入り玄関 N-04「家族でクッキング!! 料理を楽しむ家」

概要
床面積 |1階・17.75坪 2階・14.00坪
延床面積| 32.75坪
玄関方向|西入り玄関 No.N-04

コンセプト「家族でクッキング!! 料理を楽しむ家」

主な特徴
|土間がある家|暮らしと趣味を楽しむ|自然の近くに暮らす|夫婦の生活と間取り|

お料理を楽しむキッチンは土足のままでも使える土間が良い。
1階平面図


食材を抱え帰宅して、そのままキッチンの大きなテーブルにドッカンと袋を置く、本格的な料理を調理するには床のことを気にしていられない。
でも床に付いた汚れやシミはとても気になる、無垢板のフローリングなどでは落ちない汚れも、床を土間仕上げにしておけば気にならないし、ゴシゴシとタワシで掃除することも出来る。

料理を楽しむ人は食材の安全も気になるのではないだろうか。野菜の多くは皮部分が美味しいこともよく知られている、この美味しい部分を楽しむには、やはり無農薬の有機栽培された野菜を使いたい、それには小さくても家庭菜園で収穫した旬の新鮮野菜を使いたくなるだろう。

気軽に菜園の野菜を摘みに行き、採れたての野菜を美味しくいただきたい。

「もし子どもが好き嫌いをするなら、自分でその野菜を栽培させなさい。きっと食べらるようになるから」とは知り合いの児童心理の専門家の話。
子どもの中に非常に敏感な味覚をもつ子がいて、野菜についた農薬の嫌な味が気になり、その野菜を嫌いになる子もいると・・・、これは随分以前に読んだ漫画「美味しんぼ」で読んだ話だ。

室内での調理は難しい料理もあります、例えば燻製や脂がのった旬の魚を本格的に炭火で焼くなどは、とてもとても室内で挑戦することが難しい。

そこでここではキッチンテラスを計画している。
もちろん、ここにバーベキューセットを持ち出し、ビールを片手にのんびりと楽しみたい。

しかし外だからといっても昨今の地域環境では安心してはいられない。突然に豪勢な煙を上げると、ご近所さんから「あら、七輪で焼いた秋刀魚ですか、私も食べたいですわ」などと、おねだりされる程度ならまだマシだが、119番などされると大きな問題に発展するかもしれないので、日頃の隣近所とのお付き合いは大切にしておかなければならないかも。

この間取りは「食」をテーマにしたコンセプトプランです。
「食」をコンセプトといえば重々しく、今後のTPP承認や農産物の国内自給率、ポストハーベストを含めた農薬、食の安全、産地偽造などなど社会問題にまで広がりそうですが、そこまで大な問題を考えている訳ではありません。

料理を楽しむご家族が一緒に台所に立ち調理しながらその日あったことを話し合ったり、ご家庭の味を伝えたり。たまには料理を通して親の考え方を子に教える。
「食育」という言葉もありますが、そこまで大上段に構えることもなく、何気ない日常の暮らしから、子供達に何かを感じさせる、覚えさせることも大切ではないでしょうか。

2階平面図


間取りの考え方や計画で、日々の暮らしや子供達に何かを伝える力になる力添えになり得ることも知っていただきたい。

西入り玄関 N-01「親子3人が豊かに暮らす30坪の家」

概要
床面積 |1階・21.00坪 2階・9.75坪(吹抜け2.25坪)
延床面積| 30.75坪
玄関方向|西入り玄関 No.N-01

コンセプト「親子3人が豊かに暮らす30坪の家」

主な特徴
|土間がある家|動線計画|暮らしと趣味を楽しむ|自然の近くに暮らす

1階平面図


30坪ほどの家に和室と吹抜けを設け、家庭菜園も楽しみひろびろと暮らす住まいを考えている。

広い土間は和室につながり庭と一体化する。
家庭菜園で採れた新鮮な野菜をキッチンに持って行く前にこの土間で下処理や、知人へお裾分けするための仕分けるばかりではなく、趣味を楽しむ場所としては最高である。

例えば、趣味の「蕎麦打ち」で、蕎麦粉が飛び散っても楽に水拭きが出来る「油絵」「陶芸」で床を汚しても気になりません。

夏休みや休日は、子どもと一緒に日曜大工や工作室としても活躍、土間は暮らしや趣味に合わせて自由な使い方ができる装置と考えても良い。冬には和室や居間に腰掛け、薪ストーブの炎を眺めながら静かに時を過ごすのも贅沢な時間ではないだろうか。

単一的になりがちな室内に豊かな表情をもたらせる試みと、小さな家であっても、暮らしに変化をもたらせた豊かな暮らしを実現する住まいのあり方を提案する間取りだ。

この間取りで気になるところは家事動線の長さだ。しかし豊かな暮らしを楽しむことは家事動線の長さではない。戸建て住宅であれば洗濯する時間を気にする必要もない、夜、風呂上りに洗濯機を回しても構わない。
それよりも乾いた衣類を何処でたたむか、仕分けるかを考えた方が良い。この間取りでは和室が役に立つでしょう。

玄関近くにある和室は、不意に友人知人が遊びに来ても、この和室にお通しすればキッチンが多少散乱していても気になりませんし、トイレも近い、土間に製作途中の作品でもあれば話題に花を咲かせる。


ただ、家に帰り食事をして寝るだけの住まいはつまらない。その時々に空間を楽しみ、趣味を楽しむ豊かな暮らしをできる家づくりを考えてはいかがだろうか。

2階平面図

2016年7月28日木曜日

南入り玄関の家 No.E04

概要
床面積 |1階・18.50坪 2階・12.00坪
延床面積| 30.5坪
玄関方向|南入玄関 No.E04
主な特徴
|小さな家|将来に備える家|景色の中に暮らす|暮らしと趣味を楽しむ家

コンセプト「暮らしに合わせて自在に変化する家」

生涯資金と建築費|

将来のライフスタイルに合わせて改装すること前提に計画する間取りがあっても良いと思う。

住宅ローン返済のために夫婦二人ともが家族を犠牲にする勤務より、どちらか一方は暮らしを楽しむために、気に入った仕事があれば生活が許す程度の仕事をして暮らしたい・・・。

1階平面図 No.1

小さな家を建て、生活費に負担をかけたくない。また無理な住宅ローンも組みたくない。住まいは小さくても豊かな暮らしができるはず。マンションと思えば100㎡の面積はかなり広め、マンションで上下左右の部屋に気をつかいながら暮らすなら、地面の上で自由に暮らしたい。新築時に多額の費用を使うより、お気に入りの住まいに手を掛けながら、長く愛着を持ち、その時々のライフスタイルに合わせて改装しながら暮らす家を考えたい。それは何十年後に建て替えするよりも絶対に資金の負担は少ないと思う。

だから30坪程度の小さな家を建て簡単な内装工事だけで済ませ、生活費には負担をかけず、その時々に気持ちよく暮らしができる住宅を計画した。


明日に向けて|
30坪ほどのコンパクトな住宅を無駄なく改装することが前提ですから、よりシンプルで汎用性が高い構造と間取りが求められます。重要なことは、基礎や構造、外壁、屋根などの主要構造体に手を加えることなく改装をできるように、計画当初からその時々の間取りも念入りに検討して、基礎や窓の位置を決めている。
1階平面図 No.2


土間のこだわり|
子供の成長には、子供の目線から見える変化や違いなどの刺激が欠かせないといいます。いつも同じ室内環境で暮らすより季節の変化や飛び回る蝶々、風にそよぐ草花などが子供たちは何かの刺激を与え、興味を抱き自分の手で確かめようとする行動に移す。この一連の活動が子供達の成長にとても良い・・・、それを住宅で生かすには土間が必要だと考えた。

自然は、その時々の変化に溢れています。土間は屋外と屋内をつなぎ、感性豊かな子供に育てる「架け橋」となるでしょう。少し成長すればここで工作や粘土遊び、夏にはプールを持ち出してくるかもしれません。子供の想像力を膨らますには必要な空間だと思います。また冬には物干し場としても大活躍します。将来は薪ストーブを置き、揺れる炎を見ながらのんびりと冬の長い夜を楽しみたいですね。

動線計画|

動線は生活そのものです。短ければ良いとか長いから悪い、という考えもありますが動線は家族との接点ともいえます。ときには動線が長くても、もっと優先される生活もあります。一つの行動だけを考えるより、生活全体で考える動線計画をしています。

台所からの家事動線が長いですね。この家は将来、改装工事をします。子供が小さい時には自由に歩き回っても安全な広い空間を求めました。テーブルも当初は部屋の真ん中に簡素な折りたたみの座卓でもいいのではないでしょうか。

それに簡単に片付けられる家具は、お掃除の時も楽です。

1階平面図 No.3

少し成長すれば、朝日が差し込む食卓で毎朝しっかりと朝食をいただきたいものです。台所が水まわりに近くなりますが、台所と水まわりが近くなっても、洗濯物を干して取り込み、たたんで仕分けることを考えると、台所がどちらにあっても動線の長さに変化はありません。

家事労働は大変です。浴室をサンルームへ移動して、脱衣室を広げここで物干しができるように改装します。もちろん新築時に、この間取理で着工しても良いのです。

1階平面図 No.4
洗濯してその場で干す、これ以上短かな動線はありません。子供たちにも自分の洗濯物は自分で洗うことが我が家のルールになりつつあります。子供が独立すると、いよいよ夫婦二人の住まい。回遊性のあるワンルームの住まいは室内の気温差も少なく、動きやすいです。もし車椅子が必要になっても平気です。


コストダウンを考えた上下階レイアウト|
家の中で最も無駄な空間は2階の廊下だと思います。そこで2階の廊下は最小限になるように主寝室と子供部屋2室を配置しました。それでも、1階から2階の子供部屋へ声を掛けやすいように小さな吹き抜けを設けてあります。
2階平面図
2階は構造に負担をかけないように玄関とLDK部分が総2階建ての構造にしてあります。土間と水まわりは下屋として総2階の建物に附属させた基本構造で、コストダウンを図っています。

2016年7月20日水曜日

南入り玄関の間取りNo.E02

概要|
床面積 |1階・22.50坪 2階・16.75坪
延床面積| 39.25坪
玄関方向|南入玄関 No.E02 

主な特徴
回遊性動線|物干し・和室
暮らし|景色|子育て世代の家|来客


1階平面図
 コンセプトは「南北の景色を取り込み自然の中で暮らす」
「家族の間」は見晴らしの良い広場や、庭園の中に佇む東屋に見立て南北の建具はすべてを壁の中に引き込みデッキが外部空間と室内空間のつながりを深めます。

動線計画|
回遊性の動線は「家族の間」を中心に「廊下ー脱衣ー洗濯ー和室」の動線と「台所ー食品庫ー玄関」の八の字を描く2本の回遊性動線があり、家事動線は少し長いですが、とても動きやすい動線が計画されています。
家事動線。中でも洗濯の動線は短い方が良いのかもしれませんが、実際には1日に何回洗濯をしますか、多くて2回ほどではないでしょうか、それも最近は、ほぼ全自動洗濯機をご利用です。子供たちが自立し始め、ますます洗濯物が増える時期には、子供達はお手伝いしてくれるようになるのでしょう。

乾燥機付き洗濯機をご利用でしたら、洗濯物をたたみ仕分ける方に時間が取られるのではありませんか?

この間取りでは「洗濯物をたたみ仕分ける」動線に重きをおきました。このプランでは、物干し場を兼ねた洗濯室を和室の横につなげて配置してあります。乾いた衣服を和室でたたみ、仕分けるにはとても都合が良いでしょう。

忙しくたたむ暇がない時や不意のお客さんがいらしても建具を閉めれば洗濯物が散らかっている見苦しところを、お見せする心配もありません。また、衣類をたたむ場所が広ければ、子供達も一緒にたたんでくれますし、躾にも役立つと思います。


家事動線は間取りを考える上で、とても重要な要素の一つですが、家族の年齢や、設備、使用する家電製品も選び、その上で暮らしに根付いた動線を満足させることも大切ではないでしょうか。
2階平面図


個性を発揮しだして数年経ち、幼児期もそろそろ卒業を迎える子供達はゲームや読書など、それぞれに自分のしたいことをし始めます。しかし家族の集まるところで過ごしたいと願うはず。

住まいには家族が自然と集まり付かず離れず過ごす場所が必要ではないでしょうか、その求心力となるのが、この座卓です。子供が小さなうちは座卓の方が安全で便利だと思います。ただ、子供が成長すると、椅子とテーブルの方が暮らしやしかもしれません、その時には、お気に入りのテーブルと椅子を家族で選び、いつまでも使い続けたいですね。

2016年7月18日月曜日

南入土地・W-02「侘び・寂」の時を味わい非日常空間を楽しむ

概要|
床面積 |1階・19.875坪 2階・14.00坪
延床面積| 33.875坪
玄関方向|南入り玄関 No.W-02

コンセプト|「侘び・寂」の時を味わい非日常空間を楽しむ
特徴
|非日常を楽しむ|来客|自然の中に暮らす

人生を豊かに暮らす住まいを計画したい、とお望みの方には参考にしていただきたい「友人知人を招き非日常を楽しむ住まい」です。
1階平面図

茶席空間|

この茶室は「四畳半大目畳本勝手上座床大目切り※」です。普段使いの「躙口(にじりぐち)」と高貴な客を迎える「貴人口(きじんぐち)」亭主の通る「茶道口(さどうぐち)」懐石の時に使用する「給仕口(きゅうじぐち)」と茶席に使われる各口に加え、庭を楽しむ「露地(ろじ)」「腰掛(こしかけ)」を備えたお茶室を住宅に設える計画をしました。

住宅を茶席に見立て非日常を存分楽しむ設えは、寄付(待合)席に居間を使い、デッキを通りお茶席に進んでいただきます。寄席からデッキに進んだ時から、住宅の気配を消しお茶席の空間となるように考えています。
特に水まわりは生活感あふれる空間であるため、お茶席から距離をもたせてあります、また建具もその時々に合わせて開閉させることにより非日常空間を演出できるように計画しています。

喜びと充実感を感じる住まい

趣味を同じくする友人知人と同じ時を過ごす。次世代の方々に何かを伝える。人々と触れ合う時間は何事にも代え難い喜びと充実感を人生にもたらせるのではないでしょうか。この住まいは、一戸建ての住宅に「お茶席」という非日常空間と時間の創造を一般的な住宅規模で「招き楽しむ非日常の家」をテーマに実現させる間取りを試みた。

自宅でお茶席を開くといえば、お庭の手入れも日々欠かすことができません。これらも暮らしの中では楽しみの一つです、庭から直接出入りできる洗面やお風呂は、庭の手入れをした後でも、直接脱衣室へいけるようにしています。

目に見えない住宅の性能

住宅はただ、家事動線が短いとか断熱性能が良いとか機能面ばかりを考えがちです。でも、それは単に数値として他社と比較しやすく、差別化を図ることに使われ過ぎているようにも思えません。
家事動線が短いことが良い住宅、機能的な住宅が良い住宅だと考えがちですが、人生を豊かに暮らす住宅という心に満足を得る住まいも大切ではないでしょうか。それは機能性のように単純に数値として比較できるものではありませんが、住宅の専門家とじっくり話し合うことで十分に実現できる家づくりです。

2階平面図

2階はシンプルに簡素にしたのは、お茶室に予算を取られそうなので、予算調整目的であることは明白ですね。


※)四畳半大目畳本勝手上座床大目切り

「四畳半大目(よじょうはんだいめ)」は部屋の大きさで、四畳半に大目畳(大目畳は一畳の3/4の大きさ)の畳が加わった茶室の広さです。「本勝手」は主人の右側に客席があることで「上座床」は主人の前に「床」があり、炉が大目畳の脇に切ってあることを「大目切り」と言います。言葉の順番としては「広さ」「亭主から見た客席の位置」「床の位置」「炉の位置」を示し、文字だけでお茶室の様子を知ることができるようになっています。

南入土地・W-01「庭に囲まれた家で心豊かに暮らす小さな家」

概要
床面積 |1階・17.5坪 2階・11.5坪
延床面積| 29.0坪
玄関方向|南入り玄関 No.W-01

コンセプト「庭に囲まれた家で心豊かに暮らす小さな家」
特徴
|小さな家|料理を楽しむ|自然の中に暮らす|

小さな家でも心の豊かさを求めたい。
1階平面図

どのような住宅を希望するか、家族それぞれによって違います。家事動線が短く機能的な住まい、高気密高断熱を追求して小さな窓で自然から隔離されたような家(私にはそう感じます)それも良いと思いますが、この家は住宅の性能より緑に囲まれた日々の生活や心身の豊かさを求める住まいです。

間取りレイアウトは見た通りいたってシンプルな配置です。ワンルームで計画された台所・食堂は朝日が差し込み、居間は一日中明るく南北の心地よい風が通り抜ける。まさに庭・自然と共に暮らす住まいといえるでしょう。階段下は居間から利用できる収納にしています。階段下の空間は意外と広く収納には、お薦めの場所です。
1階平面図 No.2

注意したいキッチンレイアウト
このような間取りでは、No2のようにキッチンを壁に接することも多いようですが、壁からキッチンを離しアイランドキッチンとする方が動きやすく窓位置も自由になります。ほんの些細なことですが実際に生活が始まると大きな差になるので間取りを決定するには決して気が抜けません。

上下階レイアウト
11.5坪の2階に4.5帖の子供室を2室、主寝室は6帖の和室に3帖の納戸を附属させ階段室を中心に左右へ配置しました。


2階を建物西側にレイアウトしてあるのは、1階の居間奥まで、朝日を差し込ませようと食堂・台所の天井を高くして欄間を設けるためです。住宅は立体的に考えることにより、空間はより豊かに広がり、豊かな暮らしを演出するようになるでしょう。

南道路の間取り・C-04「南北に抜ける家」

概要
床面積 |1階・18.0坪 2階・17.0坪
延床面積| 35.0坪
玄関方向|南入り玄関 No.C-04

コンセプト「南北に抜ける家」
主な特徴
動線計画|自然の中で暮らす|子育て世代|暮らしと趣味を楽しむ|

住宅の北側にはトイレや洗面、浴室などの水まわりを配置したくなるようだ。しかし北側だからといって、そんなに毛嫌いする必要もないだろう。

北側の採光は安定しているし、南北に心地よく風が通り抜ける方が健康的であると思う。
1階平面図

北側のデッキや庭は湿気によるカビの発生や、木材が腐りやすいといわれる。また、デッキを作っても夏場は虫に刺されてしまうから昼間しか楽しめない欠点もある。

積極的に通風や採光、景色など自然と親しみ、無駄なエネルギーを使わない暮らしを考えている。建物の平面形は凹凸があると風を受け室内に入る風の量が多くなる。台所と食堂には朝日が差し込み、中央の居間が南北の庭と水まわりをつなぐレイアウトとしている。対角線上に広がる食堂と居間の配置は空間の広がりを生み、南北に取り付けたデッキが、その広がり効果を高めます。

一戸建て住宅だからこそ縁側空間を楽しみたい
多くの方は北側デッキには良い印象を持っていないでしょう。しかし、伝統的に国内で北側のデッキはなかったのかといえば、決してそのようなことはありません、建物の北側も重宝に利用されてきました。
京町家でいえば裏庭、武家屋敷でいえば土縁として多くの建物に設けられています。高温多湿の季節に先人は、この室内でも室外でもない曖昧な北側空間を巧みに利用していたようであり、要するに利用の方法と建物の工夫次第で如何様にも利用できるということです。

住宅はどんな場所でも、日常的に使わなければ痛みます。日頃から使いやすくしておくこと。特に北側のデッキは雨に濡らさないこと、風通しを良くしておくことが大切です。

屋根を付け風通しを良くした間取りを考え、日常の暮らしで積極的に活用することが北側の空間も楽しみ、敷地の特性を生かし敷地全体を使い切ることにつながります。

それならば室内にしたほうが良いのでは?という意見もあるでしょう。しかし室内にしないで楽しむ理由は2つ、伝統の屋内外をつなぐ曖昧な空間を楽しむ事、そしてそれをローコストで実現する事です。

北側デッキは屋根などを設置して雨を防ぎ、南北通風を良くします。できればこの間取りのように部屋の一部であるような空間構成がお勧めです。また日常的に、この場所を利用できる台所から食品庫、水まわりへと通り抜ける動線を設けた上に、虫の侵入を防ぐための網戸も入るようにします。さらに極寒期には網戸の代わりにガラス戸を入れれば、室内の保温効果も期待できるでしょう。

冬には南側のデッキ、夏には涼しい北側のデッキを楽しむ。縁側は外を中に見立て、中を外に見立て暮らしに豊かな空間をもたらせ、室内空間の広がりを感じさせてくれるかけがえのない空間です。一戸建て住宅を計画するなら、この曖昧な空間を楽しまないのはとても残念だと思いませんか?

土地の上に建てる一戸建て住宅だからこそ味わえる空間であることに間違いありません。

2階平面図
2階


3室を南面に配置し、子供室の北側に独立したスタディーコーナーを設けました。ホールの一部に机を置きスタディーコーナーとする間取りもありますが、このように仕切ることで独立した個室を設けることで、北側から採光を得る落ち着いた勉強部屋とすることができる。

南道路の間取り・C-01「四方の景色を味わう家」

概要
床面積 |1階・21.0坪 2階・17.0坪
延床面積| 38.0坪
玄関方向|南入り玄関 No.C01

コンセプト「四方の景色を味わう家」
主な特徴
|景色の中に暮らす|夫婦生活|

南側道路の土地に計画する住宅は採光、南北通風が得られやすい一方で、玄関の位置や道路からの視線には特に気を使う土地といって良いだろう。

中央に玄関を配置するレイアウトは、ある程度の間口がある敷地で、1階に異なる雰囲気がある部屋を希望されるときには良い配置の1つといえる。
1階平面図

一例としてこの間取りでは、中央の玄関を挟み西側に和室、玄関の延長線上から東側に居間を配置している。和室は来客用または、親との同居を計画する場合には有効な間取りです。また玄関を中央付近に配置することにより趣の異なる庭に仕上げやすくなります。和室前は日本式の落ち着いた庭、片方は遊びの庭や菜園・ハーブガーデンなど空地を使う庭などが考えられます。この特性を生かし、ご両親との同居を計画する場合には、庭も含めた生活空間を分けた暮らし方を考えた間取りを実現しやすくなります。

この間取りは二世帯住宅を計画するときにの基本的なレイアウトの一つです。ただ部屋の大きさや部屋数、収納は、みなさんの暮らしと敷地に合わせて調整する必要があります。

3方向に視線が抜け自然とつながる家族の間
敷地の北西方向に空地を設けることにより、敷地と室内の風通しがとても良くなります。また室内空間も3方向に視線が抜けると、とても広く感じられるようになります。

来客が気軽に立ち寄れる住まい

この間取りは二世帯のご家族とともに、来客が多いご家族も参考にしていただきたい配置計画です。和室南側には庭との間に玄関ポーチからつながる土間があり、ご近所の方が遊びにこられても、玄関を通ることなく気軽に立ち寄ることもできます。また来客が宿泊されるときには、水まわりを和室横に配置していますので、和室からの行き来もしやすい配置としています。
2階平面図


2016年7月17日日曜日

北側道路の間取りC-04「季節を味わう住まい」

概要
床面積 |1階・21.00坪 2階・16.25坪(吹抜け3.75坪)
延床面積|36.25坪
玄関方向|北入り玄関 No.C-04

コンセプト「季節を味わう住まい」
主な特徴
|土間がある家|暮らしと趣味を楽しむ|自然の近くに暮らす|子育て世代|

レイアウト
矩形の平面形の西側、水まわりゾーンを南方向にスライドさせ和室西側に坪庭を設けています。このような空地は、ただ観賞用だけでなく採光や風通しにも非常に有効に働きます。

1階平面図

北側空間を楽しむ

和室でなくとも北側に居室を設けることで、一階の南北通風が良くなり、明るく活動的な雰囲気とともに静かで落ち着きのある空間を求める方には、この北側の空間がお勧めです。

このレイアウトのように玄関土間からも入れる居室は、少し広めの建具を開け広々とした玄関を演出したり、不意の来客時にでも居間を慌てて片付ける必要もなく、来客を招き入れることができる上に、この空間の利用方法は暮らしの中で様々に展開するでしょう。

もし、泊まる方がいらしても水まわりが近く重宝し、普段は建具をいっぱい開けて居間の一部として利用できることは言うまでもありません。

吹抜けに設けた階段下は土間にしてあり床高を一段下げ、テラスからも出入りできるようにして薪ストーブを置いています。外から持ち込む薪のストックはこの階段下です。

ひろびろ空間を創り出す

対角線上に視線が抜けるこのレイアウトは、小さな家でも建物を広く感じさせ吹抜け階段との相乗効果で家全体を広々とした空間を実現するとともに、2階の子供部屋を吹抜けに面して計画していますので、家族がどこにいても、お互いに声を掛け合え自然に触れあいが生まれる住まいとなる。

浴室とバステラス

浴室はテラスの中に浴室がある、というイメージで1.5坪の浴室にはシャワーブースを別途設けています。たまには、ゆっくりと外の景色を眺めながら湯船に浸かりたいはないですか?

夏には裸のまま、とはいきませんがバスローブでも羽織って夕涼みがてら湯上りのビールを、テラスで楽しみたいではありませんか。このテラスにビニールプールを出して遊ぶ子供達の笑顔も見たくはないですか。もちろん子供達がプールで遊んだ後は濡れた体のままお風呂に直行です。そうそう、テラスに洗濯物を干す時にもここを通れば良いのです。

冬には薪ストーブの炎を楽しみ夏にはテラスで季節を味わう住まいです。


2階平面図

2階

活動的な1階の間取りと比べ、2階の子供室は静かで落ち着きのある北側に配置してあります。家の中での遊びは思いっきり1階で家族とともに楽しみ、個室は落ち着いて安眠できるように計画しています。一軒の住宅でも、このようなメリハリのある空間を計画することも忘れてはなりません。




子供室南側の手すりを本棚にすればかなりの種能力が期待できますので、多くの蔵書をお持ちの方は、このような場所も有効に利用したいものです。

北側道路の間取りC-03「友人知人と愉しむ住まい」

概要
床面積|1階・20.00坪 2階・16.25坪
延べ床面積|36.25坪
玄関方向|北入り玄関 No.C-03

コンセプト「友人知人と愉しむ住まい」
主な特徴
動線計画|土間がある家|暮らし趣味を楽しむ|自然に近く暮らす|

基本レイアウトは、玄関西側がプライベートゾーン、東側はパブリックゾーンとして、その二つの空間を土間がつなぐ、ご夫婦の友人知人や子供のお友達が遊びにくる家庭のレイアウト。

1階平面図

来客が多いと洗濯物を干す場所も確保しておかなければならい。そこで洗面脱衣室からサービスヤードへ出入りできる通路も設けている。この場所は狭いですが雨天時の物干し場としても考えています。

クッキングストーブを置く土間は、アウトドアで使う道具のメンテナンスや、お気に入りの自転車を飾る場所として、また趣味で知り合った友人知人や、ご近所の方を気軽に招き入れ、四方山話に花を咲かせるなど社会や人とのつながりの空間となります。

土間に置かれたクッキングストーブも台所からその様子が見えやすい位置に置き、じっくり煮込むシチューやピザ焼きなど、暮らしの中で料理をする楽しみを加えてくれる。

2階平面図
2階

薪ストーブの設置を基本として計画してるので各部屋に暖かな空気が流れるように、吹抜けを北側中央にし個室を南側に配置するシンプルな間取りにしています。間取りの極意はなるべく簡素な空間構成を心掛けることです。特に2階は複雑にならないように計画する方が暮らしやすく、無駄なスペースも出来ません。またシンプルな間取りは、将来子ども達の独立など家族構成に変化があったとしても融通性が高く長寿命の住まいを実現するでしょう。

北向土地間取りE-03「空の近くに暮らしたい」

概要
床面積|1階・19.0坪 2階・14.0坪 延べ床面積・33.0坪
玄関方向|北入り玄関 No.E-03

コンセプト「空の近くに暮らしたい」
主な特徴
自然に近く暮らす|小さな家|

1階屋根上に広いウッドデッキを儲けるため、建物東側に天井が低くても構わない台所、玄関、和室を南北に配置してる。さらには居間食堂と各水まわりも同じく南北につなげ、シンプルな平面計画で構成された間取りです。
1階平面図

台所から食堂へとつながるカウンターは、食事の盛り付けにとても便利。アイロン掛けや家計簿つけなどの家事や子どものスタディーコーナとしても自由に使え、カウンター下の収納は奥行きも十分で、かなりの量の収納物が入る。
2階平面図

2階のウッドデッキは、天井高さを低く抑えた和室と玄関、台所部分の緩い勾配屋根の上に子供室から自由に出入りできる。

住宅密集地でも屋根上で、お天気の良い日にはここで遊び、時には子供達のお布団を乾かし、夜には星空を楽しむ住まい。たとえ住宅密集地ではなくとも、屋根上からの景色は室内から見る景色と異なり、普段と違った格別の別世界に感じられるだろう。

北向き土地間取りE-02「人・自然・将来とつなげたい」

概要|
床面積|1階・21.0坪 2階・13.75坪 吹抜け・3.0坪 
延床面積|34.75坪(吹抜け3.0坪別)
玄関方向|北入り玄関 No.E-02

コンセプト「人・自然・将来とつなげたい」
主な特徴
自然に近い家|将来に備える|来客|

風除室として機能する玄関と土間は建具で仕切られ、北側に薪ストーブを置く予定にしている。土間の南側に居間、西側に和室を配置することにより、家族が集う空間から薪ストーブの炎が見えることと土間で作業をしていても、その様子がうかがえて家族共通の会話や話題を増やすことにつなげようと計画している。
1階平面図
また趣味を同じくする友人知人が訪ねてきた時にも、土間を囲み腰掛けて話をしたり、子ども達が自然と会話の中に入る機会が増えることは、子どもの人間形成にも役立つ場にもなるだろう。

薪ストーブの位置は台所から少し離れているが、和室や居間からは近く、皆でピザでも焼いて楽しみたい。この住まいには小型のクッキングストーブ、オーストラリア製の「ピキャンオーブン」が最適だろう。

ついつい話が弾み来客がそのまま泊まりやすくするために、和室からは直接トイレへ行け脱衣室と洗面所は別室としている。

浴室を含めた水まわりは湿気対策、カビの発生を予防するため南側にしている、脱衣室の建具は使用時以外、開け放っておけば風通しも良く清潔な状態に保ちやすいので、少しでも掃除の時間を短縮したいと希望される方にはオススメのレイアウトといえる。
2階平面図
2階
煙突部分を吹抜けにして家全体に暖かな空気を流す計画だが、子ども達が成長して彼らが友人を連れてくる年齢になると、1階の話し声が主寝室にも聞こえてきて安眠できないかもしれないので、収納を前室にして音の軽減を図っている。その時期が来なくとも主寝室にある程度のプライバシーが必要なのは周知の事実だが・・・こんな配慮も設計家には欠かせない。


住まいは家族の安息の地であるとともに、子供達にとっては自宅で大人との繋がりが増えることで、人間形成の機会が増えることを期待したい。