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2016年8月4日木曜日

西入土地・S-04「家族と夫婦・自然との対話を大切にする家」

概要
床面積 |1階・18.5坪 2階・14.0坪
延床面積| 32.5坪
玄関方向|西入り玄関 No.S-04
コンセプト「家族と夫婦・自然との対話を大切にする家」
主な特徴
|小さな家|魅力的な動線計画|土間がある家|自然の近くに暮らす|
|暮らし趣味を楽しむ家|夫婦の生活と間取りを考える|


間取りはとてもシンプル。
建築界の三大巨匠の一人、ミース(Mies van der Rohe)曰く「Less is more.」と格好いいことを言うつもりはないが、シンプルにまとめることは、そう簡単なことでもない。

敷地全体を住まいと考え、季節を感じ、庭の緑を楽しみ、ひろびろと暮らす、遊び心満載の「コンセプトプラン」だが、その考え方はみなさんの間取り作りに役立つはず。
1階平面図

この間取りを基本に、ご自身の暮らし方に合わせ家庭菜園やガーデニングを楽しみ自然と共に豊かに暮らす自分なりの間取りを創造していただきたい。

四季折々に恵まれた気候風土の中に暮らしてきた日本人は、自然の恩恵を巧みに生かし、自然を住まいの中に取り入れ、豊かな自然を楽しむ暮らしを善としてきた。

この間取りは北西方向から南東方向へ空間が広がり、庭も室内空間の一部に感じられるようにレイアウトした。さらに、1階は屋外も含めてトイレ以外は全ての部屋を回遊性動線でつないでいる。

みなさんが、この間取りを見て気になるといえば、収納力と浴室の動線だろう。収納は心配することはない、居間にある壁面に収納物に合わせた奥行きの収納棚を設ければ問題なく、玄関収納を希望するなら玄関を東西方向へ少し広げれば良い。

開放的な浴室も居間からは見えない、家族の暮らし方により様々であるが、家族同士で裸姿を気にせず暮らすことも悪いことではない。
何も裸を見せ合って暮らすと言っているのではなく、
「おかあさーん。明日のお弁当には卵焼き入れてねー」
「連絡するの忘れてた、誰か私の携帯電話持ってきてー」
などと入浴中でも会話できる方が楽しい、時には家族に自慢の喉を披露するのもいいだろう。また入浴中の家族の様子がわかる方が安心していられると、コミュニケーションを大切にする暮らし方もある。

家庭菜園やガーデニング、緑に近く家族とのコミュニケーションを大切にする間取り。

家族が同じ時を過ごすリビングを広く取り、子供室は就寝する部屋と考えれば、それぞれ4.5帖もあれば個室に机を置いても大丈夫、それまではリビングを学習の場として使う方が良い。
2階平面図


夫婦の主寝室はWICを前室として、ここを通って部屋に入る。もちろん住まいの中で唯一、プライバシーを必要とする夫婦の空間は夫婦が一体となって子供達に向き合う作戦会議が開かれる、それには子供達が寝静まった夜のコミュニケーションが欠かせない。

西入土地・S-01「家族のふれあいが生まれる住まい」

概要
床面積 |1階・17.5坪 2階・15.75坪(吹抜け3.5坪)
延床面積| 33.25坪

玄関方向|西入り玄関 No.S-01
コンセプト「家族のふれあいが生まれる住まい」
主な特徴
|動線計画|暮らしと趣味を楽しむ|子育て世代|アレルギー・花粉症対策|

家のどこにいても、ちょと呼べば声が届く家に暮らしたいと希望される方に、コンパクトで広々と暮らす総二階の間取り案です。
1階平面図


コストダウンを考慮した家づくりを計画するには「平面は矩形にすること」「総二階を基本とすること」「シンプルな間取りを心がける」「設備は集中させる」などのルールがあります。

これらのルールを考慮に入れながら暮らし方を尊重し間取りを考えていきます。

今回のコンセプトでは吹き抜けが必要でしょう。吹き抜けは北側の「台所」上と南側のリビングに設けています。各吹き抜けは2階フリースペースを挟み各部屋を一体化させ、それぞれの子ども部屋から顔を覗かせると1階に居る家族の顔が見えるように配置してあります。

吹き抜けは夏季には風通しに役立つ吹き抜けも、冬季には室内の気温差による対流が発生し、一階ではコールドドラフトと呼ばれる冷たい微風を感じることがあるため、建具や暖房設備などで、その対策をしておくことをお勧めいたします。

浴室・洗面所西側の物干しはバスデッキも兼ねており。外からの視線を遮るために、道路境界線近くまで建物と一体化させた塀を計画しておかなければなりません。

吹き抜けがある住宅は風がよく通り抜けるので、健康に気を使っている家族にはその埃対策も欠かせません。特に花粉症の方にとって室内環境は重要な問題です。

花粉症対策はやはり、家庭内に花粉等を持ち込まないことです。外でなるべく花粉を払い、帰宅直後には手洗いと洗顔、できればシャワーをさっと浴びるとさらに家庭内へ持ち込む花粉を減らすことができます。
2階平面図

西道路間取り・C-04「夏のダイニング・冬の食堂」

概要
床面積 |1階・20.0坪 2階・12.0坪
延床面積| 32.0坪
玄関方向|西入り玄関 No.C-04

コンセプト|「夏のダイニング・冬の食堂」
主な特徴
|動線計画|暮らしと趣味を楽しむ|自然の近くに暮らす|季節を楽しむ|

建物中央付近にアイランドキッチンを置き東側に水まわりを配置した間取り。浴室は乾燥しやすい南側を選んだ。
1階平面図
日本の暮らしには季節ごとにしつらえを替え、心地よく過ごす風習があります。これは単に心地よさを求めるだけでなく、年中行事の一つとして、暮らしに変化を与え新たな気持ちで季節を送るイベントの一つであったともいえる。

豊かな暮らしには、このようなイベント「季節のしつらえ」も必要であると思う。しかし最近の住宅は、このような習慣も忘れ去られ室内は季節の変化も希薄になっているように思える。年間を通して同じ室内環境に暮らすことは刺激の少ない、つまらない暮らしへと導いてしまうかもしれない。

夏には涼しい北側にダイニングテーブルを置き、寒い季節には暖かな日差しの中を食事場所に選んでも良く、生活の場所は、ただ一箇所だけに固定する必要もないだろう。

一年中、同じ場所で食事をするのは寂しくありませんか、季節や時間その時々のご気分や来客時などに応じて食事の場所を変えることができる。かといってキッチンからあまり遠くでは不便だ。ご家族の「夏の食堂」「冬のダイニング」さらには、お客様を招いた時でも台所からサービスしやすい位置が良い。

2階平面図


2階は夫婦と子ども二人の家族として主寝室と納戸、子供部屋2室、トイレを設けて床面積12坪の中に納めている。この面積は、上記4人家族が2階個室は主に就寝のためだけと小さく造り、家族共有部分を広く計画する場合の目安となるだろう。

西道路間取り・C-03|「抜群に家事動線が短い家」

概要
床面積 |1階・19.25坪 2階・14.25坪
延床面積| 33.5坪
玄関方向|西入り玄関 No.C-03

コンセプト「抜群に家事動線が短い家」

主な特徴
|動線計画|子育て世代|自然の近くに暮らす|

北東方向に水まわりをコンパクトに集中させ家事動線を短くした。さらに物干しテラスを台所東側に設け、家事労働の軽減を図る回遊性の動線を作り出している。この物干テラスは基本的に外部空間ですが、雨天時や冬期に備え建具を入れる。
1階平面図
台所横のスタディーコーナーは、夕食の準備中でも子供達が学校の宿題をしている様子が見え、少しでも余裕があれば勉強やお絵かきを見て「よくできたね」と褒めてあげられます。
子供達には親に褒められるのが嬉しいものです、小さな頃は親から褒められるくらい嬉しいものはない。子供は親から認められるために、お絵描きや勉強すると言っても良いのではないだろうか。
「子どもは褒めて育てる」「子供を認めてあげることが大切だ」と、よく言われますが、それには親の心の余裕が必要であり、同時に時間的なゆとりと空間的な距離感も必要になるでしょう。

家事は日々の炊事や洗濯だけではない。掃除をしやすい家づくりも重要な問題である。掃除がしやすい部屋の計画には、床にはものをなるべく置かないこと。壁面は凹凸を無くしホコリ黙りを作らないこと。粉塵が舞い上がっても素早く外に排出できること。ハウスダストの原因となるカビやダニが繁殖しにくい環境を作ることです。

中でも一番厄介なお風呂や洗面所などの水まわりは、カビが繁殖しにくい計画が求められる。風通しが良く、日差しがある環境はカビの繁殖を抑え、風呂掃除の回数を減らしてくれるでしょう。それには南向きの浴室や建具を開け放し浴室を乾燥させるレイアウトが望ましい。

家事の軽減といえば、台所を中心にした家事動線の問題が一番に思い浮かぶだろうが、それだけでは家事の軽減にはつながらない。生活全体を考え、最も負担を感じる家事は何か、何も一人で家事をすべてこなす必要もないだろう。家族全体で家事を分担できないだろうか、家族も楽しんで家事をこなす方法はないだろうか、ご家族の暮らしに合わせて解決方法はいく通りもあるのではないだろうか。

「お掃除ロボット」を使うのも一つの方法だが、その性能を最大限に発揮するにはシンプルな間取りに床上に置く家具の点数を減らすインテリア計画も大切である。

家庭内からのゴミ出しも問題である。台所や各部屋からゴミを集めまとめる。これには台所や階段近くにまとめておける場所があれば、家族がそれぞれの部屋から持ってきて、その場所に置いておけば良い区、場所的には階段近くが良いだろう。室内からはゴミを階段下収納に置き、外部からゴミ出しができる。お出掛け前のご主人に上手くお願いするのは間取りのテクニックではなく、あなたの極意。

家事の軽減を図り、時間を生み出すことは心のゆとりにもつながります。子育て世代には心のゆとりが必要。でもお一人ですべてをこなす必要もありません。間取りを考えるときには家族も楽しく協力してくれる工夫を探すことも大切なのではないでしょうか。
2階平面図


2階の間取りは中央に廊下を配し左右に主寝室、子供室をレイアウトしています。この間取りでは風や視線の抜けを優先しましたが、収納力を求めるのであれば廊下の南側は押し入れなどの収納にすべきでしょう。

2016年8月3日水曜日

西入り玄関 N-02「友人知人を招く家」

概要
床面積 |1階・18.0坪 2階・17.5坪
延床面積| 35.5坪
玄関方向|西入り玄関 No.N-02
主な特徴
|動線計画|暮らしと趣味を楽しむ|

玄関から入り左右に動線が分かれ、一方は居間への動線で片方は台所へつながる。

1階平面図
玄関を通り抜ける回遊性動線とも言えるが、ここでは玄関からの二方向動線と理解してほしい。

この2方向の動線が動きやすく活動的で、かつ落ち着きがある空間を実現するという相反する空間をもたらせてくれる。

来客を招きやすい間取りとも考えられ、気心の知れた友人知人や、いわゆるママ友がよく遊びに来るご家庭では是非ご検討いただきたいレイアウトの一つです。

18.0坪の1階床面積の中で、水まわりを北東方向に一箇所に集中させ、無駄な面積を極力無くし居間食堂の広さは23帖を確保、5家族ほど集まってのお食事会でも狭さを感じることもないだろう。

3〜4組のママ友仲間が遊びに来ても、お母様がテーブルでお茶会をしながら、目線が届く場所で子ども達が自由に遊べるでしょうし、子ども達には危険が潜む台所へも、知らない間に子供達が入り込んでしまうのではと余計な心配をする必要もないレイアウトです。

広めの空間を自由に使って楽しむには、なるべくソファーなど置かずに暮らす。ボール遊びや、おっきな紙でお絵描きや鉄道模型を広げたり、そうそう、お母様達が一緒にヨガやエクセサイズを楽しむのもいいですね。

ソファーを置くと、どうしても空間の使い方が固定されてしまい、ひろびろと使いにくい居室になってしまいます。お好みの生活スタイルにもよりますが、床座より椅子座が好みで、ソファーやベンチを置きたいと希望されるようでしたら、北西角の落ち着いた位置にベンチを設ける場所を用意してある。


最小限に必要なものだけを置き、ライフスタイルを楽しむ暮らしができる家。そして多くの友人知人が気楽に訪ねてくる住まいです。

2階平面図


西入り玄関 N-03「メリハリのある暮らし」

概要
床面積 |1階・20.5坪 2階・18.0坪
延床面積| 38.5坪
玄関方向|西入り玄関 No.N-03

コンセプト「メリハリのある暮らしをしたい」
主な特徴
|動線計画|暮らしと趣味を楽しむ|夫婦の生活と暮らし|

活動的な空間とくつろぎの空間を分け独立させた間取りです。


1階平面図

活動的な空間は階段室を中心として台所ー洗面ー家事室と回遊できる動線を設けています。
洗面脱衣室は通路の一部としても利用しており抵抗を感じる方もいるかもしれないが、日々忙しく働き家事への負担と時間を短縮したい方々には、一つの解決策としてご家族と検討いただきたい間取りだ。

この間取りでは、バステラスは物干し場としても使用することを優先的に考えた間取りであるため、洗面脱衣室を動線上に配置している。ただ、この動線上の洗面脱衣室が、ご家庭の暮らし方に合わないようであれば、トイレと浴室の間に脱衣室を配置すれば着替えの問題を簡単に解決することができる。

在来軸組木構造では柱間の距離(スパン)は2間(3,636mm)以下で空間構成することが基本であり、この居間には柱を入れているが、この基本を超えた広さを計画している。このように広い空間を構成するには事前に建物全体の構造計画と1,2階のレイアウトを十分に考えておかなければならない。

この間取りでは、1階の壁と2階の耐力壁の位置を揃え構造的な耐力を確保している。

日々忙しいけれども家事はささっと短時間で行い、余暇の時間を大切に暮らしたいと願う方には、このように活動的な空間と静かで落ち着く空間に分けた間取りが忙しい1日の中でも、メリハリをつけた生活をしやすい間取りといえるのではないでしょうか。

バステラスは、週末や休日には露天風呂の雰囲気を味わえるお風呂に浸かり、湯上りにはシャキッと冷えた麦酒を楽しむ。暑い夏には小さなテーブルを囲みティータイムの場所としても、このバステラスはただ楽しむだけでなく、冬には建具を占めて物干し場としても使います。

もちろんこのように東西南北に空間が広がる部屋は風通しが良く、ひろびろとした居間にはグランドピアノを置いても余裕がある。友人知人を招いたホームパーティーやホームコンサートも十分に楽しめます。

2階平面図
2階の間取りは主寝室のプライバシーを高め就寝時に子供達の様子を見ながら部屋に入れるようにしています。また、子供室を一部屋で使うと階段を中心とした回遊式の動線が生まれ、2階をひろびろと使える間取りとしている。


間取りには様々な可能性がり、ご自身の暮らしをより楽しみ豊かに暮らす工夫をより多く詰め込んでいただきたい。この間取り案も新しいアイデアを生み出すヒントとして役立てていただければ、と願っている。

西入り玄関 N-01「親子3人が豊かに暮らす30坪の家」

概要
床面積 |1階・21.00坪 2階・9.75坪(吹抜け2.25坪)
延床面積| 30.75坪
玄関方向|西入り玄関 No.N-01

コンセプト「親子3人が豊かに暮らす30坪の家」

主な特徴
|土間がある家|動線計画|暮らしと趣味を楽しむ|自然の近くに暮らす

1階平面図


30坪ほどの家に和室と吹抜けを設け、家庭菜園も楽しみひろびろと暮らす住まいを考えている。

広い土間は和室につながり庭と一体化する。
家庭菜園で採れた新鮮な野菜をキッチンに持って行く前にこの土間で下処理や、知人へお裾分けするための仕分けるばかりではなく、趣味を楽しむ場所としては最高である。

例えば、趣味の「蕎麦打ち」で、蕎麦粉が飛び散っても楽に水拭きが出来る「油絵」「陶芸」で床を汚しても気になりません。

夏休みや休日は、子どもと一緒に日曜大工や工作室としても活躍、土間は暮らしや趣味に合わせて自由な使い方ができる装置と考えても良い。冬には和室や居間に腰掛け、薪ストーブの炎を眺めながら静かに時を過ごすのも贅沢な時間ではないだろうか。

単一的になりがちな室内に豊かな表情をもたらせる試みと、小さな家であっても、暮らしに変化をもたらせた豊かな暮らしを実現する住まいのあり方を提案する間取りだ。

この間取りで気になるところは家事動線の長さだ。しかし豊かな暮らしを楽しむことは家事動線の長さではない。戸建て住宅であれば洗濯する時間を気にする必要もない、夜、風呂上りに洗濯機を回しても構わない。
それよりも乾いた衣類を何処でたたむか、仕分けるかを考えた方が良い。この間取りでは和室が役に立つでしょう。

玄関近くにある和室は、不意に友人知人が遊びに来ても、この和室にお通しすればキッチンが多少散乱していても気になりませんし、トイレも近い、土間に製作途中の作品でもあれば話題に花を咲かせる。


ただ、家に帰り食事をして寝るだけの住まいはつまらない。その時々に空間を楽しみ、趣味を楽しむ豊かな暮らしをできる家づくりを考えてはいかがだろうか。

2階平面図

2016年7月19日火曜日

南入り玄関の間取り・E-01「朝日が眩しい家」

概要
床面積|1階・20.00坪 2階・15.00坪 
延べ床面積|35.00坪
玄関方向|南入り玄関 E-01

コンセプト「朝日が眩しい家」
主な特徴
|短い家事動線|回遊式動線|子育て世代|

南側道路で駐車場を設置する時には駐車場の位置も大きな課題の一つです。建物の大きさと敷地の間口にもよりますが、居間からいつも車しか見えないというのは避けたいものです。
1階平面図

この間取りでは家事動線を短くするため、台所から洗面脱衣所への動線と階段室側からの2方向の動線を設けています。この動線は一見すると動きやすそうですが、欠点として家族の誰かが入浴のため着替していると、裸で鉢合わせすることも考えられます。この動線を採用するときには必ずご家族とこの欠点を話し合ってください。
また、この動線を採用するときには、室内建具にスリガラスを入れるなど、脱衣室内の様子が分かるような建具デザインが求められます。

来客が泊まりに来ることもあるので和室は直接、トイレ、浴室へ行けるように廊下を設けました。また、この廊下は冬季間に階段室から降りてくる冷気を防ぐた役割も果たします。
2階平面図


2階は3室を南面に配し、すべての部屋に日照を得る間取りにしています。このような配置は真ん中の部屋の風通しが気になりますので出入口建具に欄間などを設けた方が良いでしょう。

2016年7月18日月曜日

南入土地・W-04「炬燵に蜜柑」

概要
床面積 |1階・22.00坪 2階・14.375坪
延床面積| 36.375坪
玄関方向|南入り玄関 No.W-04

コンセプト「炬燵に蜜柑」
主な特徴
|回遊性|子育て世代|夫婦の生活|

日本の冬は、炬燵に入って暮らしたいと考える方も多いのではないでしょうか。赤ちゃんの遊び場やお昼寝の場所としては畳床に勝る仕上げはありません。台所横に和室を設け育児と配膳がしやすい間取り案です。
1階平面図

暮らし方によれば水まわり動線の長さが気になりますが、それよりも家族の健康を優先し南北通風の良さや食堂に朝日が差し込むことを基本と考えた。

畳の部屋
「和室は南側で日当たりが良い場所に」と先入観はありませんか?年中大切なお客様をお迎えする大邸宅なら、いざ知らず、暮らしを大切に計画する間取りでは、そんな考えを持つ必要もありません。

畳はクッション性も断熱性もよく、特に子育て中の方には、こんなに重宝する素材はありません。乳児期には、さっとお布団を敷けば、お昼寝の場所になり思い切り寝返りもできて転落の心配もない、時には子供の添い寝と称して一緒にお昼寝もできる。転んで頭を打っても大きな怪我をしない、遊び場としても大活躍します。

また、洗濯物をたたむにも重宝な場所ではないでしょうか、板の間で直に座ってたためば膝を痛めます、座布団を敷けば邪魔になり、テーブル上で下着を広げるには抵抗を感じます、さりとて専用のパントリーを設ければ床面積が増えてしまう。
畳の間はその時々に応じて重宝に使える多機能な部屋、万能な部屋であり、その感触は私たち日本人のDNAに訴えてくるものを感じざるを得ません。

和室を暮らしの中で存分に活用するには、その配置が大きな決め手です。子育てには台所の近くや見通せる場所、洗濯物をたたむには物干し場の近くに配置する。さらにその配置によって、住まいの風通しを良くする役割も果たします。

間取りは自然ありき、自然と共存する家
住宅は一時期、高気密高断熱工法の24時間換気の家が注目を集め、これにより不運にもシックハウス症候群を発症を招き、大きな社会問題ともなりました。今でも、その技術が生かされている住宅は多いようです。ただこの工法では人工環境の中で暮らすようなもので、地域によっては年間を通して冷暖房を入れてエネルギーを消費し続けなければ住むことができないこともあります。
2階平面図

心地よい季節や、お天気の良い日には思いっきり窓を開け部屋の空気を入れ替える、掃除をするときには窓を開けて掃除をする。季節が良い時期にはエアコンは必要ありません。


自然の力を取り入れ、自然環境と共生する家づくりは、まず最初に「自然ありき」と考えたいものです。

南道路の間取り・C-04「南北に抜ける家」

概要
床面積 |1階・18.0坪 2階・17.0坪
延床面積| 35.0坪
玄関方向|南入り玄関 No.C-04

コンセプト「南北に抜ける家」
主な特徴
動線計画|自然の中で暮らす|子育て世代|暮らしと趣味を楽しむ|

住宅の北側にはトイレや洗面、浴室などの水まわりを配置したくなるようだ。しかし北側だからといって、そんなに毛嫌いする必要もないだろう。

北側の採光は安定しているし、南北に心地よく風が通り抜ける方が健康的であると思う。
1階平面図

北側のデッキや庭は湿気によるカビの発生や、木材が腐りやすいといわれる。また、デッキを作っても夏場は虫に刺されてしまうから昼間しか楽しめない欠点もある。

積極的に通風や採光、景色など自然と親しみ、無駄なエネルギーを使わない暮らしを考えている。建物の平面形は凹凸があると風を受け室内に入る風の量が多くなる。台所と食堂には朝日が差し込み、中央の居間が南北の庭と水まわりをつなぐレイアウトとしている。対角線上に広がる食堂と居間の配置は空間の広がりを生み、南北に取り付けたデッキが、その広がり効果を高めます。

一戸建て住宅だからこそ縁側空間を楽しみたい
多くの方は北側デッキには良い印象を持っていないでしょう。しかし、伝統的に国内で北側のデッキはなかったのかといえば、決してそのようなことはありません、建物の北側も重宝に利用されてきました。
京町家でいえば裏庭、武家屋敷でいえば土縁として多くの建物に設けられています。高温多湿の季節に先人は、この室内でも室外でもない曖昧な北側空間を巧みに利用していたようであり、要するに利用の方法と建物の工夫次第で如何様にも利用できるということです。

住宅はどんな場所でも、日常的に使わなければ痛みます。日頃から使いやすくしておくこと。特に北側のデッキは雨に濡らさないこと、風通しを良くしておくことが大切です。

屋根を付け風通しを良くした間取りを考え、日常の暮らしで積極的に活用することが北側の空間も楽しみ、敷地の特性を生かし敷地全体を使い切ることにつながります。

それならば室内にしたほうが良いのでは?という意見もあるでしょう。しかし室内にしないで楽しむ理由は2つ、伝統の屋内外をつなぐ曖昧な空間を楽しむ事、そしてそれをローコストで実現する事です。

北側デッキは屋根などを設置して雨を防ぎ、南北通風を良くします。できればこの間取りのように部屋の一部であるような空間構成がお勧めです。また日常的に、この場所を利用できる台所から食品庫、水まわりへと通り抜ける動線を設けた上に、虫の侵入を防ぐための網戸も入るようにします。さらに極寒期には網戸の代わりにガラス戸を入れれば、室内の保温効果も期待できるでしょう。

冬には南側のデッキ、夏には涼しい北側のデッキを楽しむ。縁側は外を中に見立て、中を外に見立て暮らしに豊かな空間をもたらせ、室内空間の広がりを感じさせてくれるかけがえのない空間です。一戸建て住宅を計画するなら、この曖昧な空間を楽しまないのはとても残念だと思いませんか?

土地の上に建てる一戸建て住宅だからこそ味わえる空間であることに間違いありません。

2階平面図
2階


3室を南面に配置し、子供室の北側に独立したスタディーコーナーを設けました。ホールの一部に机を置きスタディーコーナーとする間取りもありますが、このように仕切ることで独立した個室を設けることで、北側から採光を得る落ち着いた勉強部屋とすることができる。

南道路の間取り・C-03「家族が一緒に心地よい距離感の中で暮らす」

概要
床面積 |1階・20.0坪 2階・15.0坪
延床面積| 35.0坪
玄関方向|南入り玄関 No.C-03

コンセプト「家族が一緒に心地よい距離感の中で暮らす」
特徴
|子育て世代|夫婦生活|家事動線|

居間と台所を柔らかく分けた空間を造り出すために玄関を中央に配置しています。このような配置にすることにより、家族が集う居間・食堂は一つの部屋でも雰囲気の異なった空間を創り出します。
1階平面図
スタディーコーナーは台所の横に配置して、家事スペースとしても使い、居間と少し距離をおいたこの場所は家族が居間でくつろいでいるときにでも、その雰囲気を感じつつ勉強や作業に集中できるように適度の距離感をもたらせて個々に好きなことができる空間が生まれるように計画されています。

この間取りのように南側に居間食堂、北側に水まわりを配置するレイアウトは間取りの基本で、よく見かける。ただ単純に南北に配置したレイアウトでは南北通風が悪く、強い日が差し込むと明暗の差が強くなり、部屋に落ち着きがなくなる場合があります。

それを避け、通風と部屋の広がりを十分に得るために、この間取りでは、北側にデッキや3帖の畳コーナーを設けて北側に開口部をとり、北側からの採光と通風が得られるようにしています。

さらに建物の四方が見通せる居間・食堂は、もちろん部屋を広く見せる目的ですが、もし敷地内に不審者が侵入しても建物四方の様子を室内から察知することができるため、防犯上にも非常に有効です。

2階平面図 No.1

2階|


2階はLDK上に2階を配置してます。1階階段近くにトイレを配していますので、2階No.1の間取りではトイレは設けていませんが、2階トイレをご希望されるようでしたら2階No2の間取りや、子供室は寝るだけの部屋と割り切ったNo3の間取りを参考にしてください。
2階平面図 No.2
2階平面図 No3


南道路の間取り・C-02「家事は家族全員でします」

概要
床面積 |1階・19.5坪 2階・18.19坪
延床面積| 37.69坪
玄関方向|南入り玄関 No.C-02

コンセプト「家事は家族全員でします」
主な特徴
|子育て世代|動線計画|夫婦の生活と暮らし

木造新築一戸建て、持家専用住宅の全国平均は国土交通省平成25年のデータから123,56㎡約37.36坪。この間取りは全国平均値とほぼ同じ面積の住宅で、無駄と思われる部分を排除すると、各居室がどれほどの広さとなるかを考えつつプランニングしている。
1階平面図

西側の駐車スペースを配置するレイアウトは、南入り土地で南東方向に広く空地をとる基本的なゾーニングです。南側に玄関戸を取り付けても良いが、あまりにもアプローチが単調になること、玄関戸を開放すると道路から内部が丸見えになるので東側に玄関戸を配置している。

居間と食堂を対角線上にレイアウトすることにより対角線上に視線が抜け、より広がりのある空間を作り出す。
台所が南西方向、水まわりは北東方向に配置しているので、調理・洗濯動線は少し長いと感じるかもしれないが、動きやすく居間と食堂は落ち着きのある空間を実現する間取りです。

雨天時の通風
視線の抜けが良い間取りは、空間の広がりを感じる上に通風も良く健康的な間取りといえます。
通風は晴れた日ばかりではなく、雨の日の通風も考えておかなければなりません。かといって防犯性能を低下させたくはないので、開口幅15Cmほどのスリット窓を基本に選び、軒下・屋根下となる場所を選び各所に設置します。この間取りでは、玄関・ポーチ下と洗面・トイレのそれぞれ2箇所ずつ取り付けています。ほぼワンルームに近く計画された間取りであれば、南北に設ける2箇所の開口部で雨天時の換気に十分役立ちます。

家事動線
家事動線は家事を一人でするか、家族が協力し合うかにもより間取りが変わります。家族全員で家事をする間取りは、炊事、洗濯、掃除、育児それぞれの家事が短く完結する動線を作り、家事が簡単に素早くできる動線を求めると良いでしょう。家事を家族全員でする暮らしであれば、家事それぞれの動線が交わらない動線、少し離れた動線の方が暮らしやすいのではないでしょうか。
日々忙しいから家事を協力し合う暮らしを選ぶ。もう少し言えば暮らしの中で子供たちにも小さな時期から家事を手伝わせることで、生活力を身に付ける子育てをするには、間取りの段階から考える必要があるのではないでしょうか。

調理(台所)動線
例えば調理(台所)動線は調理ー運搬ー洗いー片付ーゴミ出しが調理(台所)動線になり、この動線は一直線になるように配置しています。
洗濯動線
洗濯は、洗濯ー干すーたたむが洗濯動線で、洗濯機と物干し場、たたみ分ける動線ですが、この場合には洗濯物をたたみ仕分ける場所を決めておかなければなりません、この家では一般的な居間を使います。
楽な掃除
掃除は余計な間仕切りを設けないで、部屋を広く取り、床に物が散乱しないように十分な収納計画と、暮らしを心がけます。水まわりは湿気が少なくなるように、風通通しを良くしておけば、カビの発生も抑制できます。
2階平面図


上下階レイアウト

総2階建の建物に南西・北東方向に下屋を配置し、2階は階段室・フリースペースを中央に子供室と主寝室を左右へ配置したシンプルなレイアウトです。特に階段踊り場から出入りするトイレは、かなりアクロバティックな配置で、1階トイレ天井高さは詳細な検討が必要になりますが、このようなレイアウトも可能であることを参考にしてください。

参考|各部屋面積
1階
  居間(階段前通路・収納含む):16.75帖
  食堂 6.5帖
  台所 4.0帖(LDK合計27.25帖)
  その他 食品庫・洗面所・脱衣室・浴室・トイレ
2階
  主寝室 9.125帖
  WIC 5.625帖
  子供部屋1 6.5帖
  子供部屋2 6.5帖
  フリースペース 3.5帖

  吹き抜け 2.0帖

2016年7月17日日曜日

北側道路の間取りC-03「友人知人と愉しむ住まい」

概要
床面積|1階・20.00坪 2階・16.25坪
延べ床面積|36.25坪
玄関方向|北入り玄関 No.C-03

コンセプト「友人知人と愉しむ住まい」
主な特徴
動線計画|土間がある家|暮らし趣味を楽しむ|自然に近く暮らす|

基本レイアウトは、玄関西側がプライベートゾーン、東側はパブリックゾーンとして、その二つの空間を土間がつなぐ、ご夫婦の友人知人や子供のお友達が遊びにくる家庭のレイアウト。

1階平面図

来客が多いと洗濯物を干す場所も確保しておかなければならい。そこで洗面脱衣室からサービスヤードへ出入りできる通路も設けている。この場所は狭いですが雨天時の物干し場としても考えています。

クッキングストーブを置く土間は、アウトドアで使う道具のメンテナンスや、お気に入りの自転車を飾る場所として、また趣味で知り合った友人知人や、ご近所の方を気軽に招き入れ、四方山話に花を咲かせるなど社会や人とのつながりの空間となります。

土間に置かれたクッキングストーブも台所からその様子が見えやすい位置に置き、じっくり煮込むシチューやピザ焼きなど、暮らしの中で料理をする楽しみを加えてくれる。

2階平面図
2階

薪ストーブの設置を基本として計画してるので各部屋に暖かな空気が流れるように、吹抜けを北側中央にし個室を南側に配置するシンプルな間取りにしています。間取りの極意はなるべく簡素な空間構成を心掛けることです。特に2階は複雑にならないように計画する方が暮らしやすく、無駄なスペースも出来ません。またシンプルな間取りは、将来子ども達の独立など家族構成に変化があったとしても融通性が高く長寿命の住まいを実現するでしょう。

北側道路の間取りC-02「シンプルに暮らしたい」

概要
床面積|1階・18.75坪 2階・14.25坪 
延べ床面積|33.0坪
玄関方向|北入り玄関 No.C-02

コンセプト「シンプルに暮らしたい」
主な特徴
動線計画|子育て世代|暮らしと趣味を楽しむ|

台所と水まわりを隣接させて家事動線を重視した間取り。

居間は東南方向に食堂を北西方向に配置することで、対角線上の抜けが居間・食堂の広がりがある空間と良好な明るさ、風通しを実現させている。さらには広々とした空間でありながらも、動線をコンパクトにまとめることにより、居間には大きな動線を無くすることで落ち着いた雰囲気を実現できます。

ご家族の生活スタイルにより使いやすい間取りは異なります。
この間取りのレイアウトは建物の形を変えることなく、幾通りかの間取りパターンを考えやすく、皆さんの暮らし方にあった間取りをご検討ください。
1階平面図 No.1

No1
台所に立つと家の隅々まで見通せることができる間取りですから、お子様が小さい時期にでも子供の様子を見ながら調理ができるプランです。ご家族揃って夕食をされるご家庭向きで、ご主人の帰宅が遅く、お一人で食事をされることが多いようでしたら、ご主人が一人寂しく食事をすることがないようにしてくださいね。

帰宅時間が遅い方、一人寂しく夕食をいただく方に警告。奥様がこのような間取りを考えているようでしたら、それは家族サービスが不足しているのかもしれません。もっと家族を大切にしてください。人生、仕事ばかりではありませんよ!
1階平面図 No.2
No.2
台所を北側に配置した間取りです。図のように南側は畳コーナーとしても良いですし、ここにダイニングテーブルを置いても良いでしょう。見比べてみるとお分かりでしょうが、No1は居間と食堂が少し離れており居間と食堂には独立性が高いです。それに比べNo2は両室の一体感が増す間取りになります。またNo1の食堂は壁に囲まれ落ち着きのある雰囲気に仕上げやすく、No2の食堂は落ち着きがあるというより活動的な雰囲気に仕上がります。

1階平面図 No.3
No3
No1の間取り東側に和室を設け普段は居間の一部として使います。時には来客時の客間として、またあってはいけないことですが、万が一の不慮の事故や高齢時の身体能力低下で、2階の寝室へ上がれなくなった場合に備えた寝室として利用することも考えられます。

2階
西方向に隣家が建っている敷地では西側隣家の窓と、ある程度の距離を取るため2階は東側に配置させることを基本とした3種類取り上げました。

2階平面図 No.1
No1
吹抜けを設けず主寝室を東南に、子供室を西側にレイアウトしています。寝室の風通しと明るさは抜群に良い部屋になります。ただWICが南面中央にあり位置的にもったいないような気もします。

2階平面図 No.2
No2
No1のWICを主寝室北側に移動して吹抜けにしています。WICは2坪の広さを2室に分け両側は洋服掛けとして、中央上段は季節の寝具起き下段は小物類の置き場として考えてみました。

2階平面図 No.3
No3
主寝室を東側、子供室は東側に配置して押入れを設けた間取りです。吹抜けは暮らし方や敷地条件により取り入れるか入れないか様々です。もし吹抜けが必要なければこの空間を2階のフリースペースとして雨天時や冬期間の物干し場として利用しても良いでしょう。

この間取り案は1階と2階の組み合わせは自由にできるように計画しています。

基本的にはどの間取りも採光や風通しは良く住宅本体はどれでも心地よく暮らせます。皆様の暮らし方により同じ形、同じ面積の建物であっても、間取りは様々に変化することを少しでもご理解いただけましたらと願っています。


そして、これが間取りを考える上で、楽しみでもあり怖さではないだろうか、ですから間取りは、いろいろな方向から検討を重ね慎重に決めたいものです。

北側道路の間取りC-01「メリーゴーランド」のような住まい

概要
床面積|1階・22.75坪 2階・14.00坪 
延べ床面積|36.75坪
玄関方向|北入り玄関 No.C-01

コンセプト「メリーゴーランド」のような住まい
特徴
動線計画|子育て世代|

台所を中心に居間、食堂、スタディーコーナー、水まわり、物干しデッキを配置して台所に求心力をもたせたレイアウトです。
1階平面図

玄関からは居間と和室、玄関脇収納へとそれぞれに出入りできるので、その時々に応じて動きやすい間取りを実現します。このレイアウトは台所から各部屋へ近く動きやすいのです、ただ台所を部屋で囲ってしまうと採光や風通し、排気ダクトの長さなどの問題を生じさせることがあります。そこで、この間取りのように一方は、デッキやテラスなどを設け外気に接する台所にすると、これらの問題を解決しやすくなります。
この物干しデッキは西側外壁線で建具を入れ、夏は開け放ち、冬や雨天時には閉めて使う物干しデッキを計画している。

この間取りには住まいを広く感じさせ、日々豊かな暮らしを実現させるコツが生かされている。一つには動きやすく、空間の広がりを生み出す回遊性動線を随所に設けてあること。もう一つは和室からスタディーコーナーへと建物の端から端へ対角線上に見通せる部分を設けた。

大きな回遊性動線は居間から和室、玄関、水まわり、食堂を通り抜ける動線と、それぞれの部屋も自由に動き回れる2方向の動線を設けたレイアウトとしています。
また、階段、トイレ前は単に廊下としてだけ使うのはもったいないので、収納棚を設け収納室としての機能をもたせ、スタディーコーナーと食堂の間にも本棚を設置し、収納力を増している。
2階平面図

2階
階段を上がり主寝室と子供部屋へは両側に別れる動線として、主寝室へはWICを通る間取りになってますが、もちろんご希望により廊下から直接寝室へ入る建具を設けても構いません。
各個室には2方向の窓が設置でき明るく風通しも良く、良好な室内環境となることに間違いありません。


※玄関前の軒下は自転車置き場を兼用していますが自転車を屋内に入れたいと、ご希望されるようでしたら玄関脇収納を北へ拡張することも可能ですからご検討ください。

北向き土地の間取りE-06「おかえりなさい」の家

概要
床面積|1階・21.5坪(車庫等7.25坪) 2階・17.0坪(吹抜け 3.0坪)
延べ床面積|38.5坪
玄関方向|北入り玄関 No.E-06

コンセプト「おかえりなさい」の家
主な特徴
動線計画|子育て世代|ガレージのある家

街灯が点きはじめる時間、自宅の窓から明かりが見える。窓越しには夕食の準備をしてる母の顔「ホッ!」とする瞬間。
1階平面図

「おかえりなさい」
何気ない言葉がいつまでも心の中に残る。
台所を含めて水まわりを全て北側に並べるレイアウトは、台所と玄関や水まわり(この間取りでは階段を挟んでいます)がの動線が簡潔で動きやすい。また動線が片側に集中するので他方は落ち着きのある空間となります。この間取りでは北側が活動的な空間で、南側の和室・居間部分には動きが活発となる動線が生まれません。
ただ欠点としては南北通風が取りにくく、台所と階段室には通風性能が良い窓を選んでいただきたいことと、ご家族が多い家庭では動線が集中することで、かえって動きにくくなることもるのでご注意ください。

求心力がある大きなテーブル
家族が集う空間には、その求心力となる大きなテーブル1卓だけ置いて暮らすスタイルが、より家庭的な暮らしを生みます。子供たちが、お絵描きや宿題をしているときに、夕食のお料理を並べても平気なくらいのテーブルです。大きさの目安としては家族人数に2〜3名が座っても平気と感じるくらいの大きさです。家族がそれぞれ別のことをしながら同じ時間を共有するには、この大きなテーブルが大活躍するでしょう。

家事の軽減
家事動線の中でも洗濯動線も大切ですが、その他の家事の中で掃除を簡単に済ませたい方も多いと思います。特に、ハウスダストによるアレルギー疾患をお持ちの方には、切実な問題ではないだろうか。掃除を簡単に済ませるには、とにかく家具が少なく床に物が散乱しない方が良いですし、動かしにくいソファーなど大きく重い家具は置かないほうが良い。

子育てに時間をとられるご家族は、手軽に掃除をできる部屋作りが大切!一人で動かすことも出来ないソファー下は一年に数回、掃除ができれば良い方で常にホコリの溜まり場になりかねません。

大きなテーブル1卓と軽い椅子、お昼寝用のお布団を押入れに片付ければ床上に何もなくなる和室の組み合わせは最強で、掃除機でもフロアーワイパーでも手軽に掃除ができる。
また、ソファーをなくすることで、子供達は活動的に動き回れて良いのではないでしょうか、疲れたら気軽に和室でゴロンとお昼寝タイム。
2階平面図

2階

階段、吹き抜けを中央にして東西にご夫婦と子供達のゾーンを分けています。家族だけしか使わない2階のトイレスペースは専用の個室を設けると面積的にもったいないようにも感じるので、広めにして洗面と物干し室も兼ねる一部屋としています。