2016年8月6日土曜日

「東西南北」土地の向きと間取りの悩ましい関係

セカンドオピニオン【間取り相談くらし研究室】からのアドバイス




新しく土地を購入される方から
「南向きの土地を優先的に探したほうがいいでしょうかね〜」
と、聞かれることがよくあります。
やはりなんとなく、土地には「南向土地至上主義」という感覚があるのでしょうか。

一般的に住宅団地などでは、南向きの土地が金額の設定が高くなっているようで、人気があるようですね。
しかし家を新築するには、南向きの土地にも幾つかの欠点が発生することがあります。南向きの土地だからこそ気をつけたい幾つかをあげてみると。


1玄関の位置

例えば、玄関の位置は最も環境が良い南方向に配置される可能性が高くなり、居間などの居室に考えているほどの採光・通風が得られない。

2道路からの視線

南方向に大きな窓を配置しても、道路からの視線が気になるため、外構工事で視線をカットする塀などを設けておかなければ、一日中レースカーテンを閉め、夕刻時に薄暗くなって室内の照明を点ける時には、カーテンを閉めなければならない。
とてもとても、暮れゆく空の彩りを楽しむなどと、ロマンチックな時間を過ごすなんてむずかしいです。

3駐車場

敷地ゾーニングを考えると、駐車場を南側道路から出入りする配置になるため、庭が小さくなってしまう。その上よほどのクルマ好きなら、一日中愛車を眺めて暮らしていてもいいかもしれないが、そうでなければ、居間の窓を開けるとクルマしか見えないことになる。室内からはせめて一本でも緑がみたくはありませんか?
駐車場といえば、最近住宅内に愛車を展示するガレージハウスに人気があるようだが、ガエージハウスを希望される時には、よほど広い敷地以外、居間に採光を採りにくくなるため、南向きの土地は薦められない。

と南向きの敷地に住宅を新築する時には、色々な制限があることを頭の片隅に止めておいていただきたい、と深く思う次第です。


ただ、広い敷地であればこのような心配もありませんが、広い敷地にコンパクトな住まいを計画するのであれば、あまり土地の方角は気にする必要もないでしょう。
また逆にとてもコンパクトな敷地に法規制いっぱいの建物を計画するのであれば、やはり南向きの土地がいいでしょう。

建物と土地のバランスが大事

土地を選ぶ時には、ただ土地の方角だけに気を取られてはいけません。
敷地からの眺望、日照風通しなどの環境にも気をつけ、計画する建物の大きさと敷地のバランスが重要です。


高額の買い物です。ただ単純に「南向きの土地が良い」など不動産屋さんに薦められても、決して口車に乗ってはいけません。ご自分の計画する住宅全体を考えて判断してください。



土地の方角より土地の安全性を優先したい

土地の方角は住宅を新築する上で重要な問題であるが、その前に敷地の安定性や安全性に関しても注意をしていただきたい。

「擁壁」が築造されている土地は特に注意したい

丘陵地に造成された土地は、概ね道路から見て低い方向の土地が「盛土」高い方向の土地が「切土」となっていることが多い。大規模な造成地では近辺全体が「盛土」や「切土」ということもあるので注意が必要。このような場合は素人判断は避け、造成前の状況を施工業者に念入りに確かめなければならない。

何れにしても、検討地及びその周辺に擁壁が築造してある敷地は要注意である。

「盛土」は、やはり地盤沈下や盛土の土砂流失が心配となる。ゲリラ豪雨の多発や地震などの外圧により地盤沈下はいつ何時発生してもおかしくない。
造成地を選ぶときには、細心の注意が不可欠である時勢になっているようだ。

2メートル

傾斜地の宅地造成では四角いコンクリートブロックを並べたものや、コンクリートの擁壁を見かけるでしょう。この擁壁の高さ(隣地との高低差)が2m以上であれば行政機関に工作物の確認申請をしなけらばならないが、2m以下であれば申請の必要はない。

厄介なのが2mを超えないように設計された造成地だ。

2m近くの擁壁で申請をしていない土地は要注意!

意図的にギリギリ2mを超えない設計をして、確認申請を提出しなくても良い設計をしている可能性もあります。必ず販売業者に確認申請や検査済証の有無を問い合わせください。

申請をしてあれば、工事途中の写真も撮影しているはずですから、工事中の写真も確認されるといいでしょう。もし、書類や写真の提示に良い顔をしないようであれば残念ながら、その土地は止めてほうがいいかもしれません。

工事中の写真

また、工事写真位関しては擁壁の高さに関係なく、良心的な工事会社は必ず撮影していると思います。擁壁のある土地を検討されるのであれば、必ず擁壁の工事写真だけは見せてもらいましょう。

住まい手が以前はどのような土地に暮らすのだろう、どのような工事が行われ現在に至っているのか関心を持つのは当たり前ではないでしょうか。

ご自分と大切な家族が暮らす土地です。土地を探す時は安全であることが大前提です。
その上で、快適な暮らしを実現できる家を計画できるかを考えるべきではないでしょうか。

土地は家族の生命と財産を守ることを常に忘れないでください。





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