2016年7月18日月曜日

南入土地・W-02「侘び・寂」の時を味わい非日常空間を楽しむ

概要|
床面積 |1階・19.875坪 2階・14.00坪
延床面積| 33.875坪
玄関方向|南入り玄関 No.W-02

コンセプト|「侘び・寂」の時を味わい非日常空間を楽しむ
特徴
|非日常を楽しむ|来客|自然の中に暮らす

人生を豊かに暮らす住まいを計画したい、とお望みの方には参考にしていただきたい「友人知人を招き非日常を楽しむ住まい」です。
1階平面図

茶席空間|

この茶室は「四畳半大目畳本勝手上座床大目切り※」です。普段使いの「躙口(にじりぐち)」と高貴な客を迎える「貴人口(きじんぐち)」亭主の通る「茶道口(さどうぐち)」懐石の時に使用する「給仕口(きゅうじぐち)」と茶席に使われる各口に加え、庭を楽しむ「露地(ろじ)」「腰掛(こしかけ)」を備えたお茶室を住宅に設える計画をしました。

住宅を茶席に見立て非日常を存分楽しむ設えは、寄付(待合)席に居間を使い、デッキを通りお茶席に進んでいただきます。寄席からデッキに進んだ時から、住宅の気配を消しお茶席の空間となるように考えています。
特に水まわりは生活感あふれる空間であるため、お茶席から距離をもたせてあります、また建具もその時々に合わせて開閉させることにより非日常空間を演出できるように計画しています。

喜びと充実感を感じる住まい

趣味を同じくする友人知人と同じ時を過ごす。次世代の方々に何かを伝える。人々と触れ合う時間は何事にも代え難い喜びと充実感を人生にもたらせるのではないでしょうか。この住まいは、一戸建ての住宅に「お茶席」という非日常空間と時間の創造を一般的な住宅規模で「招き楽しむ非日常の家」をテーマに実現させる間取りを試みた。

自宅でお茶席を開くといえば、お庭の手入れも日々欠かすことができません。これらも暮らしの中では楽しみの一つです、庭から直接出入りできる洗面やお風呂は、庭の手入れをした後でも、直接脱衣室へいけるようにしています。

目に見えない住宅の性能

住宅はただ、家事動線が短いとか断熱性能が良いとか機能面ばかりを考えがちです。でも、それは単に数値として他社と比較しやすく、差別化を図ることに使われ過ぎているようにも思えません。
家事動線が短いことが良い住宅、機能的な住宅が良い住宅だと考えがちですが、人生を豊かに暮らす住宅という心に満足を得る住まいも大切ではないでしょうか。それは機能性のように単純に数値として比較できるものではありませんが、住宅の専門家とじっくり話し合うことで十分に実現できる家づくりです。

2階平面図

2階はシンプルに簡素にしたのは、お茶室に予算を取られそうなので、予算調整目的であることは明白ですね。


※)四畳半大目畳本勝手上座床大目切り

「四畳半大目(よじょうはんだいめ)」は部屋の大きさで、四畳半に大目畳(大目畳は一畳の3/4の大きさ)の畳が加わった茶室の広さです。「本勝手」は主人の右側に客席があることで「上座床」は主人の前に「床」があり、炉が大目畳の脇に切ってあることを「大目切り」と言います。言葉の順番としては「広さ」「亭主から見た客席の位置」「床の位置」「炉の位置」を示し、文字だけでお茶室の様子を知ることができるようになっています。

0 件のコメント:

コメントを投稿